2月の行事『節分』について学び、語ろう。
☆節分とは…☆
もともと節分は、季節の変わり目のことを言い、立春、立夏、立秋、立冬のそれぞれの前の日を指す。
現在は、節分といえば立春の前の日のことを言うようになった。
この日、家々や神社、寺院などで豆まきをするのはお馴染みだ。
鬼は邪悪なものの代名詞。鬼を追い払って福を招く。
つまり豆まきは「除災招福」のおまじないだ。
豆は日中は升に入れて神棚に供え、その夜に玄関から順に家中の窓や戸のある部屋ごとにまく。
まず、窓や戸を開け「鬼は外」と言いながら二度まき、すぐに閉めて「福は内」と同じく二度まく。
豆をまくのは、本来その家の主人か年男が行うが、家族で順番にまいて楽しむのも良い。
鬼よけのおまじないとして、ヒイラギの枝にイワシの頭を刺したものを戸口に置いたり、軒下に吊るすという風習がある。
これは鬼がヒイラギの葉に刺さって痛がり、イワシの匂いに閉口して逃げていくという迷信からきたもの。
地方によっては、玉ねぎやニンニクを吊るすところもある。
☆豆を年の数だけ食べ、無病息災を祈る☆
節分の豆を福豆と言い、これは大豆をから煎りしたもの。
乾燥させた生の大豆を炮烙(土鍋)や厚手の鍋でよく煎って福豆にする。
福豆は、豆まきが終わった後で自分の年の数、または年よりひとつ多く食べるが、これは厄除けのおまじないだ。
お年寄りで年の数だけ食べるのが大変な場合には、年の数の豆に熱いお茶を注いで福茶にしよう。
そのお茶を飲むと年の数だけ食べたのと同じご利益があると言われる。
残った豆は、一昼夜、水に浸してからご飯に炊き込んだり、甘辛い味噌と絡めて味噌豆にしても美味い。
豆菓子にするなら、鍋に砂糖と少量の水を入れ、弱火にかけ、砂糖が溶けたら豆を加え、鍋を揺すりながら砂糖を絡めていく。
どちらも美味いのでオススメだ。
☆さらに厄年には厄落としをしよう!☆
一般的には、数え年で男性の25歳、42歳、60歳、女性の19歳、33歳を、災難が起こるとされる年「厄年」という。
中でも男性の42歳と女性の33歳を大厄と言い、特に災いの多い年とされ、その前後1年を前厄、後厄と言って、この期間は身を慎むようにする。
男性の25歳はそろそろ社会の役に立つ年で、42歳は死に通じ、女性の19歳は重苦の思いをし、33歳は散々苦労するといった語呂合わせの意味もあるが、それぞれ肉体的にも社会との関わりにも変化の見られる年頃。
これからもしっかり頑張ろうと注意を促すための行事だ。
ちなみに数え年であるため、実際の年齢より一年早く厄年が来ることには注意しよう。
この厄を取り除くのにお参りするのが、厄落とし。厄払いや厄参りとも言う。
厄落としの風習は地方により様々だが、一般的にはお正月の初詣や節分の夜に、厄払いに御利益のある神社に参詣し、手ぬぐいやクシ、お金など、身に付けているものをわざと落とし、一緒に厄も落とすというもの。
また、友人、知人を招いて宴会を開き、みんなに少しずつ厄を持ち帰って捨ててもらうというところもある。
また女性は、魔除けにウロコ模様のもの(着物や草履など)を身に付けると良いという言い伝えもある。